サイエンスカフェを行いました<2018.12.15>

2018年12月15日に聖路加国際病院 遺伝カウンセラー 鈴木美慧さんに「遺伝カウンセラーってどんな仕事?」というタイトルでお話しいただきました。鈴木さんは筑波大学生物学類を卒業しています。

平成17年に認定遺伝カウンセラー制度が始まり、現在243名の遺伝カウンセラーがいるそうです。まだまだ人数が少ないこともあり、今回のサイエンスカフェで初めて「遺伝カウンセラー」を知ったという人がほとんどでした。

遺伝カウンセラーになるには、認定養成課程を設置した大学院を修了する必要があります。鈴木さんは筑波大学を卒業後、お茶の水女子大学の大学院に進学されました。

遺伝カウンセラーは、遺伝についての専門的な知識を持った上で、患者さんの不安に寄り添うお仕事です。若くしてがんを発症した方や、先天的な病気を持つ妊婦さん等に対して、遺伝についての説明をし、カウンセリングを行います。

ヒトのゲノムの中には30億対もの塩基対があり、それをコピーして細胞が増えていくので、ミスも起こる。ミスがあっても修復できる機能があるが、修復できないこともありそれが蓄積されることで、がん化すること。蓄積するまでの時間ががん化の一番の原因なので、年齢が進むに従い、がんになりやすくなる。そして、遺伝的に修復がされにくい人もいて、そういう場合、若くてもがん化するということをお話ししていただきました。

現在の病院では、医師や看護師だけでなく、遺伝カウンセラー、管理栄養士、肺培養士など多くの専門職の人たちが働いていて、チームで医療に取り組んでいるということもお話しいただきましたね。

受講生の皆さんだけでなく、一緒に参加していた保護者の方々も、とても興味深く聞いていらっしゃいました。

鈴木さん、ありがとうございました!