冬のサイエンスキャンプを行いました<2017.12.26-27>
12月26-27日にかけて、冬のサイエンスキャンプを行いました。
一日目の生物学実習「動物の体の仕組み」では、カエルの解剖実習を行いました。
まずは筑波大学生物学類の丸尾文昭先生から動物倫理についての導入講義があり、動物実験での「命」との向き合い方について学びました。
今回の生物学実習では、農業・食品産業技術総合研究機構の尾嶋孝一先生から、解剖の方法や観察や実験の仕方など、実習全体にわたって丁寧にご指導をいただきました。
また、今回のキャンプでは、並木中等教育学校と茗溪学園の高校生がサポーターとして参加し、受講生に実験のやり方や進め方をとても親切に教えてくれました。受講生の皆は、高校生の先輩との交流を通して、様々なアドバイスを聞くことができたのではないでしょうか?
今回初めて解剖を経験する受講生も多かったのですが、カエルの体の中の色々な器官を自分の目でしっかり観察することができました。カエルの体は、人の体と共通する部分、ちがった部分があります。受講生それぞれの視点から、発見したこと、疑問に思ったこと、考えたことがあったようです。
夜はサイエンスカフェを行いました。筑波大学大学院・生命環境科学研究科博士後期課程に在籍する藏満司夢さんをお招きして、「虫取り少年が虫博士になるまで」というタイトルでお話いただきました。藏満さんの子供の頃のおはなしから、現在ご研究されている寄生バチの生態や戦略、その魅力についてたくさん教えていただきました。藏満さんは子供の頃から昆虫が大好きで、大学でも昆虫の研究に励んでおられます。受講生の皆にとって、「好きなことを極める」という、藏満さんの姿勢がとても印象に残ったようです。
二日目は化学実習でした。筑波大学・応用理工学群・応用理工学類の木島正志先生と川島英久先生のご指導の下、「化学の心~物質の構造やその性質について知る~」というタイトルでの実習でした。
「化学」では、分析を通して、ある物質の持つ特徴を知ることがとても大切です。
今回の化学実習では、5つの「白い粉」が、砂糖、塩化ナトリウム(食塩)、アルギン酸ナトリウムなどのうち、いずれの物質なのかを当てる(もちろん食べたりなめたりはしないで!)クイズ形式の実習でした。班のメンバーで協力しながら、いくつかの実験を行って調べていきます。水や湯への溶解度から、続いてpHチェック、ゲル化反応、電気が流れるかを調べたりしながら答えを考えていきます。
様々な実験を通して考えることの楽しさを感じた人、物質それぞれの反応の違いをみて新しい気づきや発見を得た人、何よりも化学の面白さを体感できた人がたくさんいたのではないでしょうか。
一日目は生物学、二日目は化学ということで充実したプログラムでした。これからも皆それぞれに科学の楽しさをみつけていきましょう。