サイエンスフォト(2022年度)

2022年度受講生のサイエンスフォトでは、受講生が実感した「見えない大気」の写真を紹介します。

大気は、目には見えません。けれども、暑くなったり寒くなったり、空から雨や雪が降ってきたり……と、この瞬間にも次の瞬間にも、わたしたちの身のまわりでは、大気が引きおこすさまざまな現象が起きています。まるで、だれかが魔法を使って「天気」や「気象」をつくりだしているみたい。

日下博幸『見えない大気を見る』より

目次

空の青色、朝焼けや夕焼けの赤色

太陽の光は青に近い色をしています。朝焼けや夕焼けがなぜ赤いのか?を考える時、その光が通ってくる厚い大気の中の空気のつぶの存在を実感します。

S.I(中1)《夕日》 夕方に川沿いを走っていたらとてもきれいだったので撮影した。また、夕日が赤、橙、黄から紫、青になっているのが特徴的できれいだった。(東京都江戸川区で撮影)

R.O(小5)《薄明?》 空がピンク色になってグラデーションのようになっている
おそらく大気を太陽光が通過する際に散乱してこのようになったのだと考える(で撮影)

M.K(中3)《雲に立つ虹》 雲の上に生えているように見られる虹が 珍しいと思い撮影しました。 虹は光の色による屈折率の違いによって できます。(房総半島沖上空 で撮影)

K.S(小5)《sunrise colors》 天候:晴れ/日最高気温 12.6℃/日最低気温 -0.7℃/この時間風は少し吹いている。 雲がかかっているところは赤いのに、雲がかかっていないところは 赤くなっていない。(福島県猪苗代町で撮影)

T.T(中1)《沈む夕日》 荒川の土手の上から撮影した写真。地平線に近づくにつれて、 オレンジ色が濃くなっていった。(埼玉県川越市で撮影)

H.M(小5)《夕日がぎりぎり沈んだ後》夕日がぎりぎり沈んだ後で、空の青色と夕日の赤色が グラデーションみたいに取れた写真。(茨城県つくば市で撮影)

Y.M(中2)《しずかな虹》 天候:晴れ 1時間ほど前までは夕立あり/最高気温:31.4℃/最低気温:4.3℃/日最大風速:6.2m/s(17:10) /下校途中に虹を見ることが出来た。理科などの様々な教科で虹について学んだ直後だ ったため、より感動した。光の分散や、光の屈折が鍵になっている。また、学校では二重の虹が観測できたと聞いた。(埼玉県富士見市で撮影)

Y.W(小5)《木々の間の朝日》 少し朝日が出たところを撮った写真(茨城県つくば市で撮影)

H.S(中3)《恋瀬川の日の出》 元旦に初日の出を見に行った際に撮影した。 気温が低かったため、靄がかかっており、初日の出がより 一層幻想的に見えた。(奥に見えるのが霞ヶ浦)(茨城県石岡市で撮影)

M.E(小5)《blue moment with Mt.Fuji》 この写真を見た時、空が青く光っていることを不思議に思った。調べてみたところ、これは「ブルーモーメント」という現象だと知った。これは夜明け前と夕焼けの後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象であり、日没後の短い時間しか見ることができないのである。 (この写真には、よく見ると富士山が写っています。)(茨城県つくば市で撮影)

H.K(中2)《大気の色》 天候:晴れ/気温32℃(撮影地)/ 最低気温26.5℃/日照時間8.9h(気象庁による)/大気を感じる写真として、この1枚を選んだ。個人研究のための観察の帰りに撮影した。歩いてき た道は木が生い茂っていて、とても暗かったが道が、開けたところできれいな夕日を見つけたた め写真に収めた。サイエンスキャンプでの気象実験で、入浴剤の入ったコップをライトで照らすと ライトに近い所は黄色になっていたが、少し離れたところはオレンジになっていた。この写真は、 実験の結果と似ていたため、選んだ。(東京都新宿区で撮影)

Y.K(中1)《夕方の空》 天気:晴れ/最高気温 7℃/最低気温-1.4℃/日最大風速 1.6m/s/空が一部ピンク色になっていた。どの色の光が大気中で散乱せずに残り目に届いているのか気になった。(茨城県つくば市で撮影)

H.S(中1)《山々と夕日》 夕日の青、黄色、赤…というグラデーションがきれいだった。本来、コウノトリと 夕日を写真に収める目的だったが、飛ぶことがあまりなく、撮影はできなかった。 (埼玉県加須市で撮影)

T.K(小5)《見えない大気が実感できた写真》 遠くに見える富士山と夕焼けがとても綺麗だったので、この写真を撮りました。 何故、空気が見えないかを調べたところ、空気には色が付いていないので見えないそう です。空気の構成は、窒素(元素記号:N)が約78%、酸素(元素記号:O)が約21%、その他1%のガスだそうです。 また、昼間は青空で朝や夕方になるとオレンジ色など時間帯によって空の色が変化する のは、太陽の光が通る大気層の距離の違いによるものだそうです。 (茨城県つくばみらい市で撮影)

N.N(中3)《日の出》 早朝に太陽が出てくるときにも夕日のようなオレンジ色をしていた。気温は-4℃と、雲が無いからか、とても寒かった(茨城県つくば市で撮影)

H.N(小5)《元旦に沈む夕日》 元旦に撮った夕日は、目を開けていられないほど眩しい光でした。青、オレンジ、赤という空のグラデーションがとても綺麗だった。(東京都三鷹市で撮影)

Y.Y(中3)《夕日のグラデーション》 天候:晴れ/気温:18℃/学校から帰る時に駅のホームで綺麗にグラデーションみたいになっていたから撮った。夕日が青からオレンジへと変わっていくのが綺麗だった。(新柏駅で撮影)

N.M(中2)《スカイツリーの神》 天気:曇り→晴れ 気温:4.5℃~11.3℃(東京スカイツリーで撮影)

風を感じる

風は私たちの目には見えませんが、目に見える物体の動きや形で風を感じることができます。

S.K(小5)《同じ向きにはためいている旗》 北東に吹いている風にのって、旗がそろって同じ向きにはためいている。(茨城県つくば市で撮影)

A.N(中2)《プロペラ機》 あまり気象とは関係なかったかもしれないが,「見えない大気」を実感できる写真だったので選んだ。プロペラ機のプロペラのうち1つの写真である。プロペラの羽の向きは全て写真の向きにに傾いていて、プロペラが時計回りに回転すると,空気を後ろへ押し、推力が生まれる.飛んでいる最 中も載せたかったが、1枚しか載せられないのと、プロペラの様子がよく見えたのでこっちにした。密閉容器(ペットボトル)の気圧変化実験もやってみたが、プロペラ機は高い所が飛べないので (先ほどのように大気を利用して飛んでいるので)気圧の変化はあまりなく、袋の変化が顕著でな かった。(中部国際空港で撮影)

R.Y(小5)《空気の流れ》 ドアの上の方と、下の方にティッシュをつけた割りばしをはりました。 実験をしてみて、空気の動きが感じられたのでこの写真にしました。写真の横にも書きましたが、浴室の上の方の空気は脱衣所に向かって、脱衣所の下の方の空気は浴室に向かって動 いています。(自宅で撮影)

C.T(小5)《さざなみスポット》 天候:晴 気温7.3℃、風速5.0m/s(16時ころ) 洞峰公園のプール教室に行った時、時間が余ったので沼に行ってみたと ころ、波が起きていたので写真に撮りました。なぜ、この写真が大気に 関係あるかというと、波が起きているところと起きていないところが あったからです。そのため、波が起きているところは風が吹いていて、 波が起きていないところは風が吹いていないと考えました。 (茨城県つくば市で撮影)

H.H(中2)《凧揚げ》 風速3m/s 風が強く凧が上の方にのぼっていった(栃木県宇都宮市で母が撮影)

A.Y(小5)《部屋で吹く小さな風》 これは、「見えない大気を見る」29 ページにのっていた 部屋で吹く小さな風 の実験をやったものです。上の方はよくわかりませんが、下の方は分かりやすいと思います。下では冷たい風が暖かい方へ向かって吹いています。上では少しだけ暖かい風が冷たい方へ動いています。(自宅(左側がお風呂場で右側が外です)で撮影)

T.Y(中1)《波》 天気:晴れ ふとベランダに出てみると不思議な雲があったので撮影しておいた。この間、日下先生にこの写真を見てもらった。日下先生によれば、これは「波状雲」というらしい。大気には色々な波長があるが、その中の特に短い波長が地面と平行に進んでいると、大気波によって上と下に空気が分けられる。そのときにこれが生成されやすい温度や湿度であれば上には雲ができ、下には雲ができない。これが波状雲の原理らしい。後で調べてみると、たくさんの種類のある雲の中では、比較的確認されやすいものだとか。(千葉県柏市で撮影)

色々な雲の様子

雲は、風と雨や雪をつなぐ役わりを担っています。雲の様子から大気の状態を知ることができそうです。

W.I(小5) 《均等な羊雲》 羊雲とは/本当の名前は、『高積雲』で、またの名を『マダラ雲』などという。 小さな塊状の雲片が群れをなして、斑状や帯状の形をつくり、白色や灰色の陰影をもつ雲のこと。 寒気団の内部の気流の影響や、寒気団上部に暖気が接した際にできることが多く、小規模な大気波の影響で帯状・波紋状に発達して広がっていく。 雲や隙間の形が、列をなして並んだように見えることも多いため、不吉の前触れなのではないかと言われることがある。

R.O(中1)《鱗雲》 空を見たときに特殊な雲があったため撮影した。調べてみると、いわし雲と呼ばれる巻積雲の仲間だということが分かりました。巻積雲とは高い空に現れる雲で波の形をした雲のことを指すそうです。(茨城県龍ケ崎市で撮影)

N.S(中3)《黒い雲》 3年前(当時小学6年生)の自由研究で雲の様子から天気を予測するという趣旨の研究を妹と一緒にやった際、考資料として一番下に貼られていたもの。今までにこんなに黒い雲は見たことがない。右下部が赤くなっている(太陽?)のも不思議。(茨城県常陸大田市で妹が撮影)

R.C(小5)《入道雲》 船の上で撮りました。真夏の暑い日で海のど真ん中では水がたくさん蒸発して大きい雲が出来て、そして下の黒い影の部分では雨が降っているのではないかと思いました(沖縄県で撮影)

I.N(小5)《不思議な曇》 白い雲と黒い雲が、両方同時に見えた。(茨城県取手市で撮影)

S.M(小5)《湖上の朝霧と朝の雲 》朝日を見るために湖岸に行ったら思いがけなく朝霧と朝日が同時に見られた光景。(アメリカ合衆国ニューハンプシャー州で撮影)

C.O(中1)《夕日と青空》下の方には黒っぽい厚い雲、上の方には薄い雲がありました。また、左下には、筋のような雲が出来ていました(赤丸)。 (夕日と青空のツーショットでもある)下から層積雲、高積雲、巻積雲、巻雲など、いろいろな雲が立体的に重なっていると考えられました。(福岡県糸島市で撮影)

T.O(小5)《清らかな彩雲》 車の中で窓の外をみていると、彩雲が見えたので撮影しました。彩雲はいわし雲(巻積雲)かひつじ雲(高積雲)の薄い雲が太陽を覆っているときや、太陽の近くにいわし雲(巻積雲)かひつじ雲(高積雲)があると彩雲が出てきます。(茨城県龍ケ崎市で撮影)

I.K(小5)《つきがさ》 この日は月が薄く透けて見える程の雲が広がった。 この薄い雲は巻層雲だった。 巻層雲の中の無数の小さな氷の粒が、月の光を浴びてプリズムのように光り、つきがさと呼ば れる現象が起きた。 見た目には巨大なはっきりとした輪で、神秘的とも思ったが恐ろしくも感じた。 科学の発達していない時代の人々は、この現象をみたら畏敬の念を感じてもしかしたら不作を 予感したり、戦乱が起きたり、統治者の代が変わったり、何か普通ではないものを感じて祈祷 をするのかな、と古代の人々のことをおもった。 (茨城県つくば市で撮影)

C.T(中1)《朝の薄雲》 気温-1度 冬の寒い朝に呉羽山の山頂(標高 80 メートルほど)から撮影しました。写真の 下の暗いところに川からの朝霧が見え、街にも温かい空気が冷やされてでき た「もや」があり、街全体が白くなっていた。空にある巻層雲が薄いと次の日は雨になると言われていて、この日はこの雲が多くみられ、実際、次の日は雨 が降った。(富山県富山市で撮影)

K.N(小5)《浅間山にかかる雲》 周囲は晴天ですが、浅間山の山頂には常に雲がかかっていました。この日は北 風が強く山肌に沿って吹き上げられた上昇気流が冷やされて雲ができたのだと 思います。(⾧野県軽井沢町で撮影)

M.F(中2)《ヘリオス》 撮影時の気候(8月1日 小名浜)天気:曇り/最高気温:30.8℃/最低気温:25.5℃/日の出:04:42/日の入り:18:43 tenki.jpより (五浦観光ホテルで友達が撮影)

A.H(中2)《雲の翼》 天候:晴/最高気温 9.6℃(15:00)/最低気温 -0.3℃(23:50)/日最大風速 2.7m/s(03:20)/右下がりの雲と右上がりの雲の 2種類がほぼ同じ厚さだった。 動いていく方向も、右下がりの雲は写真左に、 右上がりの雲は写真左上に動いていった。(茨城県つくば市で撮影)

空気の重さ、気圧

信じられないかもしれませんが、空気には重さがあって、私たちの体をいつも、八方四方からおしています。どうやったら「気圧」を実感できるのでしょう?

K.Y(小6)《大気を捕まえる》 見えない大気を見るためには捕まえればいいと思ったので、チャック付きの袋にいれました。(机の上で撮影)

E.N《引っ張っても外れない》マグデブルグ半球の中の気圧を下げることで、球の外の気圧との差が生じ、二人で引っ張っても半球は外れませんでした。ふだん私たちの体を押している気圧は、こんなにも大きいと実感できましたね。(2022年12月26日、筑波大学で撮影)

バックナンバー

前年度のサイエンスフォトも掲載しています。