サイエンスフォト
2023年度受講生のサイエンスフォトでは、受講生が実感した「見えない大気」の写真を紹介します。
T.H《夜の虹》 風が強い日だったので、強風の様子を撮影しようと外に出たところ、月の周りに虹のような光の輪が見えた。調べてみたところ、「月の暈(かさ)や月暈(つきがさ、げつうん)と呼ばれる大気光学現象で、このような暈は太陽や月に薄い雲がかかっている時に見られる現象で太陽や月の光が氷晶の中を通り抜ける際に屈折することで発生する(県立ぐんま天文台HP)」ことが分かった。携帯での撮影のため、ぼんやりとしか写らなかったことが残念だった。(茨城県つくば市で撮影)
R.T《晴れと雨の境目》 地上付近の暖かい空気が上に、上空の冷たい空気が下に行こうとすることで対流が起き、大気の状態は不安定になる。この日は大気の状態が不安定で、雨雲が急速に発達したので、この写真のような空を見ることができました。(千葉県旭市で撮影)
Y.I《ビルを隠す霧》 高いところにだけ霧がかかっていたので、低いところにかかるものと違うのかと思い調べたところ、低いところにかかるものを霧、高いところにかかるものを層雲と言うことがわかった。写真のものは層雲である。地面が冷たい時に発生しやすいらしく、撮影した時は雨が降った後で寒かったため地面が冷たかったと考えられる。(柏の葉キャンパスで撮影)
M.K《夕日へ迫る雲》 この日の午前中に近くの公園で野焼きをしていました。この場所は空がとてもきれいに見られる場所で、夏場は積乱雲も見ることができるスポットです。気象条件がいいと、富士山も見ることが可能です。乱層雲のような雲が空を覆っているのが特徴的だったので撮影しました。(茨城県牛久市で撮影)
T.T《夕方の「層積雲」》 雲は、地上からの高さ、形、雨を降らすか等の特徴によって、10 種類に分類されるそうです。具体的には、「巻雲」「巻層雲」「巻積雲」「高層雲」「高積雲」「層積雲」「積雲」「層雲」「乱層雲」「積乱雲」の 10 種類です。 10 種類の名前に使われている漢字の意味は、以下のとおりです。「巻」→空の高いところにある「高」→空の中くらいのところにある「層」→広がった形「積」→つぶつぶ、モコモコの形「乱」→雨を降らせる雲 今回の写真の雲は、雲の高いところには無いので、「巻」や「高」ではなく、雨も降っていないので、「乱」でもなさそうです。雲が広がった形をしていて、つぶつぶ、モコモコした形なので、「層」と「積」が付く名前を選択すると、今回の写真の雲の種類は、「層積雲」だと思います。 「層積雲」のでき方は、夕方になって気温が下がってくると、層雲ができ始めます。 夜になると層雲の上の部分が冷やされていきます。冷やされた層雲の上と温かい層雲の底との温度差が出来て、大気の状態が不安定となります。そうすると雲の中で対流ができ、層雲が上方向に成長して層積雲に変わっていくそうです。(茨城県つくばみらい市で撮影)
K.K《風と雪の芸術》 スキー場でリフトの上から撮りました。この雪の波のような模様は「雪紋(せつもん)」と呼ばれるものです。雪が凍って新雪だけが風で削れてできます。風の存在が目に見えるので、この写真にしました。(長野県長和町で撮影)
K.O《いつもの空》 今無き磐越西線の観光列車「フルーティアふくしま」に乗車していた時に車内で撮った写真です。(福島県で撮影)
N.M《雲の大陸》 【不思議に感じたこと】・冬であるのに入道雲のような量の雲が出現していたこと。(海の近くであることと、南風であり、例年と比べ暖かかったことにより雲が大量発生し、山の上にたまったのではないか。また、低気圧により湿度が高かったからではないか。)(静岡県御殿場市で撮影)
M.A《ハート雲と赤い夕陽》 見て分かるよう、写真にハートのような形をした雲が映っています。その右側は淡いピンク色に見えます。これは、夕日の光が当たって反射したものです。
11月5日は、日没が夕方の16時42分、私がこの写真を撮影した20分くらい前に始まったそうです。写真を撮った時、沈みかけた夕日が右側に見えていたのを覚えています。
朝日や夕日は、日光が塵や埃と衝突することによって波長の短い光(青色等)が散乱して、波長が長い赤色の光のみが地上に届くので私たちの肉眼に赤く見えます。この日の一週間以上前からずっと降水確率が0%だったので、空気は少なからず乾燥していて、塵が多く舞っている状態だったと推測できます。乾いた空気で塵がよく舞っていたこの日だからこそ、夕陽が赤く雲に反射して映って見えたと考えられます。(東京都江東区で撮影)
R.I《スコールの後の虹》 急に風が強くなり空が曇り、そのうち大粒の雨が降りました。雨と風は20分ほどで止み、大きな虹がかかりました。調べるとスコールは亜熱帯地域の沖縄で起こりやすいことがわかりました。(沖縄県本部町で撮影)
T.Y《波》 ふとベランダに出てみると不思議な雲があったので撮影した。この間、日下先生にこの写真を見てもらったところ、先生によれば、これは「波状雲」または「層積雲」というらしい。大気には色々な波長があるが、その中の特に短い波長が地面と平行に進んでいると、大気波によって上と下に空気が分けられる。そのときにこれが生成されやすい温度や湿度であれば上には雲ができ、下には雲ができない。これが波状雲の原理らしい。後で調べてみると、たくさんの種類のある雲の中では、比較的確認されやすいものということが追加で分かった。(千葉県柏市で撮影)
S.K《牛乳の夕日》 電気を消して、カーテンも閉めてできるだけ暗くして撮りました。
H.N《ハロー!ハロ》 当時、太陽の周りに虹の輪が2重になっていることに興奮して撮った写真。気象学の課題をきっかけに調べたところ、虹だと思っていたものはハロ現象というものでした。この現象が出たあとは天気が下り坂になるサインで、撮影日後の天気を調べてみると翌日が曇り、翌々日は雨だったことが分かりました。写真右下には環水平アークも見られます。(神奈川県横浜市で撮影)
H.E《完璧ないわし雲》 風速は1mだったが、雲が北向きに流れていたため、上空では風向き、風速が違うと考えた。 しかし、不思議なことに自分は南からの風と見えたのだが、 気象庁の情報では風向きは西南西となっていた。雲の種類を調べてみたら巻積雲(いわし雲)の可能性が高いと分かった。いわし雲の中でも1つの雲が小さく、空全体に対する覆う面積も広かった。この巻層雲ができるのは上空と地面近くの温度の差によって生じるベナール型対流が起きた時だとtenki.jpに書いてあった。この場合、シベリアの寒気が東海村上空で西に動き、太平洋の温かい空気と対流現象が起きて発生したと考えられる(あくまでも個人の考察)。(茨城県那珂郡東海村で撮影)
S.N《夏の日の出》 (五浦海岸あたりで撮影)
R.H《雲放電》 (千葉県市川市で撮影)
H.Y《朝焼け》 (茨城県取手市で撮影)
M.T《夕日》 (新潟県佐渡島で撮影)
A.K《空割れ》 (部活帰り道で撮影)
U.F《富士山の笠雲》 (静岡県で撮影)
C.T《雲の上》 (飛行機の中で撮影)
Y.T《夕日と雲の光の関係》 (千葉県成田市で撮影)
M.M《夕闇と夕焼けのグラデーション》 (家のベランダで撮影)
R.S《夕焼け》 (東京都で撮影)
H.W《桜島の夕景》 (鹿児島県鹿児島市で撮影)
Y.H《すじ雲》 (茨城県守谷市で撮影)
A.K《日の出》 (東京都武蔵野市で撮影)
A.K《放射状雲》 (静岡県久能山東照宮で撮影)
S.F《淡い夕日》 (家のちかくで撮影)
K.I《雲と夕日》 (大阪府で撮影)
Y.T《虹 二重》 (山梨県小淵沢町で撮影)
R.K《雲への波動》 (東京都目黒区で撮影)
M.W《高層雲》 (千葉県で撮影)
A.C《夕日》 (家の前で撮影)
R.Y《新潟県佐渡市父母ヶ浜》 (新潟県佐渡市で撮影)
K.K《レンズ雲》 (神奈川県横浜市で撮影)
R.K《晴れ(海上は雨)》 (沖縄県で撮影)
T.S《初日の出》 (茨城県日立市で撮影)
H.M《気圧でじゃがりこがパンパンになりました!》 (飛行中の機内で撮影)
R.C《ペットボトルが少し凹んだ》 (羽田空港で撮影)
K.N《平坦な雲底》 (長野県佐久市で撮影)
K.K《彩雲と巻雲》 (二子玉川で撮影)
W.O《西の空と東の空》 (学校前で撮影)
バックナンバー
前年度のサイエンスフォトも掲載しています。