1月のサイエンスカフェは考古科学のお話でした<2023.1.29>

『研究ってなんだろう?最新の考古科学が明らかにするわたしたちの歴史』のタイトルで、筑波大学人文社会系准教授の谷口陽子先生にご講演いただきました。考古学は、災害や戦争をどうヒトが乗り越えて、今の⽣きた私たちへたどり着き、その経験や知恵を使ってどうこれからの危機を回避しうるのかを考える、未来志向の学問であることを学びました。科学的研究から、ギリシャ彫刻は白で作られたのではなく、もともとは「極彩色」だったことや、日本の弥生時代の始まりは地域によって違うことなどが分かってきたそうです。また、ミトコンドリアDNAの解析により、本土の日本人のDNAのタイプ(ハプログループ)は単一ではなく、様々なタイプが混ざっていることが分かっているそうです。私たちのDNAには2%前後のネアンデルタール人のDNAタイプが入ってることも驚きでした。

SKIP生の感想を紹介します

今まで、昔と今には関係がないから、なんで歴史なんて勉強しているんだろうって思っていましたが、先生の話をきいて歴史を勉強しているのは、現在の色々な問題を解決するためのきっかけになるからだと分かりました。 また、歴史にはいろいろな説があるのだなと思いました。(中1)

考古学で、昔の人の周りの人の優しさ、強さ、出来事などがわかってしまうことがすごく驚きました。考古学でわかるのは、出来事などで、優しさなどはわからないと思っていました。今私がこうして文章を入力していたことも、未来でわかっているかもしれませんね。(小5)

今までは、ただ紙に書いてある内容をなんの疑いもせず暗記していました。しかし、今回のサイエンスカフェでは、歴史を知るための努力を知ったり、これは正しいのかと考えたり、現代と結び付けて考えたりと、普段とは全く異なる学び方ができて面白かったです。(中2)

教科書に書かれていることには、間違っていると証明されているのにも関わらず、事実のように書かれているものがあると知り、これから変わっていくといいと思いました。 ギリシア彫刻は、もとはあんなにカラフルだったと知り驚きました。また、カラフルだったら印象もかなり違うのだろうと思いました。(中3)

大英博物館の展示品には歴史的に略奪したともいえるものがあるということに驚いた。ギリシャの色鮮やかな像が時代の流れによって白くされてしまったのは悲しく感じるが、負の歴史も歴史として保存し、伝えていくことが大切だと感じた。民族や人種を理由に争うことがあるが、結局はアフリカから始まって人種が広がっていったため先祖は共通で、協力していくべきなのだがなかなか実践しずらく、歴史というのは難しい分野だと感じた。(中1)

今までは、歴史は、「歴史は、男の(女の)ロマンなのだ!」と言っている人がやっているイメージがあったけどこのお話を聞いて歴史は、昔の事の事も、もちろんですが現代のいろんな問題を真剣に考えるきっかけになると分かって興味を持ちました。(小5)

私は、歴史は暗記するだけだと思っていて苦手な教科の一つでした。しかし、今回のお話をお聞きして暗記していたことはもしかしたら事実ではないかもしれない、科学を使う事で事実だと思っていたことは本当ではないかもしれないことが分かる事を知り、とても驚きました。また、事実を探したり、データを取ることは楽しそうだな、と思いました。今習っている歴史を、ただ暗記するだけではなく、もしこうだったら・・・と、想像を膨らませるのも楽しそうだな、と思いました。他にも、もし機会があったら自分がどこから来た人なのか、どのようなルーツで日本に来たのかなども知りたいと思いました。(中2)

考古科学とテーマを聞いたとき、「科学と関係あるの?」と思いましたが、その化石などと私たちのDNAをはじめとした成分を調べることで、より明らかになることがわかりました。また、社会でやるようなことにも、科学的な考え方が必要だという先生のお話がとても意外でしたが、よく考えると確かにそうだと思い、納得しました。(中1)